絞り効果

ぼかしを作る「絞り」で魅力的な写真を撮る

一眼レフカメラを使って撮影された写真を見ると、上の写真のようにピントが合っている部分とピントが合わずにぼやけている部分があります。

これは適当に撮影して結果的にそうなったのではなく、意識的に背景などをぼかして、メインとなる被写体を強調しているのです。

このような写真を撮影するにはカメラの絞りという機能を使います。

「絞り」機能とは

被写体にピントを合わせて、その前後の物をぼかすために機能を「絞り」といいます。

まさにデジタル一眼レフカメラの特長ともいうべき機能です。

絞り(F値)で表されます。F値が大きいと絞りを絞ったということになり、レンズを通る光の量を減らしていることになります。その反対に絞りF値を小さくすると、絞りを開けるということになり、レンズを通る光の量が多くなるということになります。

そしてF値が小さい時は、ピントが合う範囲(被写界深度)が狭くなり、周りのぼかし具合が強くなります。その反対にF値が大きい場合はピントが合う範囲が広くなり写真の全体でピントが合っているような写真になります。

下表は、絞りと他の値との関係を表しています。

F値 被写界深度 光の量 シャッター速度
大きい 狭い 少ない 遅い
小さい 広い 多い 早い

F値を変えることで他の設定値も変化してきます。

撮影モードを絞り優先オートにしておくと、カメラは自動でシャッター速度を変化させていきます。

絞りを絞る(F値を大きくする)と光の量が少なくなりますので、シャッター速度は遅くなります。シャッター速度を遅くすることで光を取り込もうとするのです。

絞りを開ける(F値を小さくする)と光の量が多くなるので、シャッター速度は速くなります。光の量が十分なので、シャッター速度は速くても撮影できるのです。

このように最近カメラはかなり性能がよくなっていますので、1つ1つをマニュアルで設定しなくてもちょうどいい設定を自動で設定してくれるのです。確かに自分で全部設定することも大切で楽しみであるかもしれませんが、ある程度の設定は高性能なカメラに任せて撮影することも、いい写真を撮る方法の1つでもあります。

開放F値

F値の中でも開放F値という言葉を聞きますが、この開放F値とは一体なんのことなんでしょう。

開放F値とはレンズの絞りが最大に開いた状態のこと、要するにレンズのF値の一番小さい数値のことです。

それぞれのレンズで設定できるF値はきまっておりレンズに記載されています。

F値

上図の赤枠ないに記載されています。私が使っているレンズの写真です。

ちょっと分かりにくいですが

記載例

こんな感じで記載されています。

この意味は

焦点距離が18mmの時は 開放F値はF3.5

焦点距離が55mmの時は 開放F値はF5.6

という意味になっています。