写真のバランスを整える構図
写真を撮影するときに写真に収める被写体やその背景などの全体的なバランスを整えるために「構図」というものがあります。この構図を意識して撮影した写真はバランスがよく、安定感のある写真となります。
この構造と言われるものは、様々ありますので、いくつかの構図を頭に入れておくと撮影するときにバランスのいい写真を撮れるようになります。
それでは代表的な構図をご紹介します。
対角線構造
左図のように対角線状に被写体を合わせる構図です。山を被写体とした風景などの撮影をするとき、山の尾根のラインを対角線上に合わせたりすることで、バランスのいい写真になります。
日の丸構図
写真の真ん中に被写体をおさめる構図で、花を撮影したりするときによく用いられる構図です。
真ん中に収まった被写体がまさに主役で、見た人に主役のイメージを強く与える構図だと思います。
山型構図
被写体をこの山型にどっしりとおさめることで、写真の中に被写体がどっしりと座っているような印象を与え、安定感のある写真に仕上がります。
垂直線構図
林の中で撮影するときなど、背の高い木が沢山並んでいるような場所で撮影するときに、木をこのように並べて写すことで、木の力強さや安定感、存在感が増すと思います。
この左図は横向きの写真ですが、背の高い木が写真に入る場合など縦方向で撮影することもあると思いますが、この構図はもちろん縦方向の写真でも採用できる構図です。
アルファベット構図
図のようにアルファベットのラインに被写体をのせることで写真全体に安定感が生まれる。
川の流れを写したり、丸い形状のものなどを被写体とする時、図の様なS字曲線に被写体をおさめることで、魅力的な安定感が増すと感じる。
三分割法
縦横に三分割した線にそって被写体を配置したり、線の交点に被写体を配置してみたり、自分の好みに合わせて被写体をのせることで、写真のバランスを整えます。
二分割法
下が湖で上が山などの風景を撮影したり、上下で綺麗に被写体を分ける時に使う構図の1つです。
簡単ですが、安定感はしっかりしており、初心者の方でもあまり意識せずにできる構図であると思います。一眼レフカメラを手にとってまず風景を撮影したりするときは、まず試してみてほしい構図です。
黄金分割
図のように二本の対角線に対して四隅から垂直線を引いた時の交点の部分に被写体を配置するという、少し高度な構図になります。この構図の基本となっているのは「黄金比」と呼ばれるもので、様々な芸術品や建築物、美容などに用いられている比率で、人はこの比率で配置されている物に対して美しいとかバランスがいいというふうに感じると言われています。
少し難しい構図になりますが、挑戦してみると出来上がりの写真が一味違ってきます。
その他の構図
これまでに紹介してきた構図の他にもまだまだあると思います。
- 額縁構図
- トンネル構図
- 放射構図
など
もちろんこれらの基本となる構図はよく考えられ、人が安定感などを感じる構図となっていますが、この構図を採用して撮影しなければいけないというワケではありません。
構図にのせて撮影すると魅力に欠けるなどと見る人もいます。
そこで私が考えるのは、構図は構図として頭に入れておき、しかしイザ撮影するときになると無心で、自分自身がいいと感じるままに撮影していただきたいと思います。
あなたの中のバランス感や安定感、美しさを感じる構図を生かしてあなたなりの構図を作ってください。
それがデジタル一眼レフカメラや写真を楽しむということだと思います。